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生みの親   

2010年 10月 04日

ゲーム作ってて、よく思うことがある。

誰かがゲームの原案を考えて、それをもとに大勢でゲームを作る。

「ゲームコンセプト」ってやつだ。

そのコンセプトが糞だと、どんな優秀なクリエイターが集まっても並のゲームにしかならない。
ゲーム制作の8割を最初のコンセプト作りにあると、俺は思っている。

もちろん極端な言い方なんで、制作を軽く見ている訳ではないです。
制作の技術やアイデアが何のために機能するかが問題で、コンセプトがしっかり共有されていれば心配はない。

そのゲームコンセプトってのが曲者で、なかなか生み出し、組み立てることが出来ないからやっかいだ。
しかもそのコンセプトを担っている人がいないとゲーム制作の方向があっちこっちにブレて定まらなくなる。

よく、シリーズものの生みの親であるクリエイターがいなくなったりすると、確実に方向性は変わり、良いか悪いか別にして生まれ変わるものである。 

ゲーム会社においてはそれは日常茶飯事で、それでもシリーズは続いていく。

俺も自分自身が生み出したタイトルは良いんだけど、過去に在籍したクリエイターたちが創ったタイトルに関わることも多い。
カプコンという会社は本当にゲームを創り出して来た歴史があり、素晴らしい作品が多い。

俺もそんな作品を良い方向で継続させたいと必死になる。
続編を作る時のコツは、その作品に対しての「愛」である。 そう思っている。

売れてるから、そのままマップだけ変えて続編作れば、そこそこは売れるから、お金も時間もケチって利益が出ればいいんだ。 なんてこともあったりする。
「愛」の欠けらもない。

昔、上司から「ロッ〇マンで、ポ〇モンみたいなRPGを作れ」って言われた時あったんだけど、丁寧にお断りしたら激怒されたよ^^
「愛」の無い制作は絶対お断りだ。 ポケ〇ンにもかなり失礼だろ。

そのまま作ったって、愛を感じないし、売れてるタイトルのマネをして方向性をブラすのも愛を感じない。

シリーズに新しい「思い入れ」をぶち込むことが俺は「愛」なんじゃないかと思っているよ。

例えば、「バイオハザード」

新しい思い入れをぶち込まなければ、新しい「バイオ」にはならない。
でも、新しい「バイオ」は望まれていないかもしれない。 三上の「バイオ」を望んでいても三上真司はもうカプコンにはいないんだから、三上の「バイオ」はそこには無いんだよ。

だから、三上以上の愛をそそげれば新しい「バイオ」が生まれるはず。 で、ユーザーも納得するはず。
もちろんユーザーからは「三上のバイオ」が最高と言われるかもしれない。 当然、彼が生み出したタイトルだもん、それはそうだ。
でも、シリーズを続ける限り、三上の意志を受け継いで「新しいバイオ」を創り出さなきゃいけないんだ。

その新しい思い入れが、三上には絶対出来ないことであれば、本当の意味で新しいことに変わるよ。
そう信じて、新しいシリーズの関わっているんだ。

ロックマンは、いろんなシリーズがある。 初代、X、DASH、EXE、ZERO、流星。
自分自身のオリジナルをことごとくぶち壊し、新しい思い入れを入れた例だよ。
もちろん俺は、カプコンを辞めてない。
カプコンの中で、新しい進化を続けてきたロックマン。 全てのタイトルに「愛」があると言いきれる。

「愛」があれば、変化って表面じゃなく、中身を見れると俺は思っている。
心機一転、髪を切って可愛くなる女性がいるように、覚悟を決めた時は大きな変化が必要。 俺はそう思っている。

今後も、カプコンは「変化」を恐れず、シリーズ進化を続けていくよ。 「愛」をもって。


*10月5日11時 記事内の氏名に誤りがありましたので訂正いたしました。
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by keijiinafune | 2010-10-04 13:39

 

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