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善と悪   

2010年 10月 15日

善と悪って、ハッキリと分けられるものなのか?

自分自身、いつもこの大きなテーマに向き合っている。
この「善と悪」が自分にとっての人生の課題なのかも知れない。

ゲーム作ってて、初めてコンセプトを考えたのが「ロックマンX]だったと思う。
世界観設定、キャラ設定、ストーリー、シナリオ。俺自身がやった。

当時、俺はキャラデザイナー。 コンセプトはプランナーの仕事だった。
でも俺は構わず自分でやった。やりたかった。

エックスという絶対的な「善」、シグマという絶対的な「悪」を設定しておきながら、シグマにイレギュラーハンター最強という「善」の過去を置き、ウイルスによって「悪」へと染まる運命を用意した。
同時に、ワイリーに造られたゼロは「悪」の最高傑作、同じくワイリーによって仕掛けられたコンピュータウイルスによって殆どのレプリロイドが「善」から「悪」へと変貌してゆく中、ゼロの「絶対悪」はウイルスによって逆に「絶対の善」へと予期せぬ変化をとげる。

「善」と「悪」が単純に区別出来ない構図の中、エックスは「悩む」という他のレプリロイドには無い特徴により、この世界を救うべく戦う。

エックスの悩みは俺自身への悩みでもあるのかもしれない。

それから、「鬼武者」という作品では、信長に謀反を起こす明智側に主人公を設定し、「善」と「悪」を単純には置いていない。 鬼という、本来の「悪」もこの物語では「善」にも見える。

「ロストプラネット」はもっと分かりやすい。 地球の滅亡を前に人類が移住出来る惑星に降り立ち、先住民であるエイクリッドをまるで侵略者のごとく惨殺していくストーリー。
地球側に立てば「善」も、惑星の先住民からみれば「悪」、どちらが正しいなんて単純に決められるものではなく、その立場によって変化するもんだ。

俺がまだ未発表のタイトルにもいくつもこのテーマを盛り込んで、コンセプトを作っている。
「善」に見える奴ほど「悪」の可能性は高い。 「悪」に見えたって本当は「善」かもしれない。
その境目には、人間が持つ「欲望」が潜んでいる。

俺は自分自身にもこのテーマを課しているのかな?なんて思うことがあるよ。
日本のゲーム業界を悪くいい、危機を訴え、日本人ゲーマーからみれば「絶対悪」だ。
でも、時間が経ち、本当の危機が訪れた日本でもずっと俺は「悪」のままなのか?
「善」に変わることは絶対にないと言い切れるのか?
もちろん、今その答えが出るわけではない。

「悪」と決めつけて、何が起ころうが頑なに「悪」と言い続けるのは勝手だけど、世の中はそんな単純なものではないと思う。
今、みんなが見えてる部分ってほんの表面だけだから、俺が何を考え、何に影響されて、どんな信念で生きていることなんて少しも見えてないかもよ。

逆に「善」と思い込んでる何かがあるんなら、少し疑ってみるのもいいかも?
きっと世の中のもっと深い部分が少し見えるはず。

人生経験って、本当にクリエイティブに役立ってると俺は思う。
もっといっぱい経験積まなきゃね。
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by keijiinafune | 2010-10-15 19:46

 

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