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ロックマンDASH3 始動   

2010年 09月 29日

映画でもゲームでもシリーズもののファンってやつは多い。

大抵はヒット映画やヒットゲームにはシリーズファンがつく。
当然、ヒットすればまた観たいし、やりたくなる。だからその続編に期待するのは良く分かる。

でもヒットしなかった作品にファンはつくのか?
カルトムービーと呼ばれる、人を選ぶような作品ならともかく、ヒットしなかった子供や青年に向けたアニメのような作品にファンがつくとは思えない。

ところが不思議な現象が起こっているんだよな。

俺が10年前に作った「ロックマンDASH」という作品。
商業成績は最低だった。 期待はされていたんだけど、全く売れなくてワゴンに山積み。

ショックだったな。 自信があった。 面白かったし、カプコン社内の評判も良かった。
みんなが売れると確信していた。 しかし結果は惨敗。

もしかしたらあれが、俺のゲームクリエイター人生で初めてのつまづきだったかも。
会社には大損害を与え、その続編で巻き返しを図ろうとしたがこれも失敗。
スピンアウトで出した「トロンにコブン」も俺的には傑作だったが、あえなく撃沈。

プロデューサー制になってプロデュースした初期の作品だったんだけど、プロデューサーとしての評価も下げてしまった。

甘かったと思う。プロデュースを舐めてたと思う。
反省した。 自分を見つめ直した。 
きっとこの大きな失敗が無ければ、今の自分は無かったと思う。

その「ロックマンDASH」はいつしか沢山のファンに続編の希望を寄せられる作品に変化して行った。

ロックマンにはもっといっぱい売れたタイトルがあるにもかかわらず、いつも続編希望の声が一番多いのはこの「ロックマンDASH」なんだ。

売れなかったシリーズに沢山のファンがつき、続編の要望をしてくれる。
こんな経験は初めてだ。

不思議な経験だけど、俺は本当に嬉しく思う。
クリエイティブな仕事をしてきて、これは奇跡なんだって思ってる。

作ることの面白さを教えてくれて、それにプロデュースの甘さも教えてくれた。 それから期待に応える喜びみたいなものもこうやって教えてくれた。

俺はこの作品によって成長出来たと思っている。

こんな作品に出合えて、こんな作品に関われて、こんな作品を生み出して、俺はなんて幸せなんだろう。

ファンを大事にしていきたいと思う。 ファンと10年間耐えてきた作品、10年分のパワーをファンと共に出せたらって俺は思う。
そうすれば、ロックマンDASHは伝説になるよ。

頑張ろう。
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by keijiinafune | 2010-09-29 22:20

 

多様性   

2010年 09月 28日

「稲船さんってどんな女性がタイプなんですか?」
こんな質問受ける時がある。

んー、どうだろ? タイプって明確にはないかも。
もちろん好きな容姿や顔のバランス、髪型なんかあるけど、すごく女性って個性があってみんな魅力いっぱいだよね。

背が低い娘も「可愛い」 背が高い娘も「素敵」 ぽっちゃりも「良い」 スレンダーも「好き」
要は、いろんな個性が大好きってこと。

なにも一つに絞ることなんていらないよね。

俺のもの作りもこんな感じなんだ。
子供向けのゲームも好きで作ってる。 完全大人に向けた18禁タイトルも作る。
日本向けも海外向けも、アジア向けもいろんな方向に向けても作る。

たぶん基本の性格が多様性なんだと思う。
いろんなことにとにかく興味があり、いろんなことを受け入れることが楽しいんだと思うよ。

人間、知らないこととか、分からないこととか、未知のものはとにかく拒絶することが多くなるんだよね。
知ってることの方が「安心」なんだろうね。

でも俺の「安心」は、知らないことを知ることの方が「安心」なんだよね。
怖さや不安は無知からくるものだと思ってる。
だから、いろんなことにチャレンジしたくなるんだよ。

「タイプ」って形で括ってしまって、自分自身の趣味嗜好まで縛ってしまうのってもったいないよ。
いろんな女性が「可愛い」って思える方がきっと幸せな人生だ。

ゲームも同じ。 あれもこれもやってみたいと思うことが大切だよ。
自分で自分の首を締めないように、もっともっと多様性を広げていけたらって俺は思ってる。

人生を楽しむためにも、凝り固まった考えがないか自分自身チェックしてみてよ。

きっと多様性は自分自身の可能性を大きく広げるから。
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by keijiinafune | 2010-09-28 12:12

 

ストレートな表現   

2010年 09月 24日

ストレートにものを言う。
難しいことだと思う。 とくにこの日本では。

回りくどい表現や、あいまいな言葉、本音とたてまえ。
日本には難しいルールがいっぱい。

海外でも同じようなこともあるけど、日本はかなり特殊だと思うよ。

日本語で、なにかを断る時、どう表現するか。

「お茶でもいかがですか?」

「いえ、結構です。」 もしくは、「いいです。」

決して、「いりません。」なんていわない。
もちろん、親しい仲や、子供はそんな風に言うけど、ちょっと丁寧に接しようとすると、こういった回りくどい言い方になる。

この表現を英語に直訳したら、「NO」ではなく、「GOOD」になるはずだよね。

相手の気持ちに気遣いした日本語ならでは日本人の良さを表した表現であるのは確かだと思う。

しかし、国際社会で生きて行く時、これでいいのか?って感じることも多い。
良いのか悪いのか言葉ではどちらとも取れる表現では、外人には伝わらないことが多いのだ。

ゲーム作ってて、相手を気遣いして、良くないものを「GOOD」って表現したら、勘違いして当然。
ダメなものは「NO」「BAD」でいいんだ。
もちろん言い方はある。 偉そうに言ってはいけないが、あいまいはもっといけない。

以前、通訳してくれた人に何度か言われたことがある。
「稲船さんの通訳はとても訳しやすい」と。
なぜ?って聞いたら、
「日本人特有のあいまいな表現がほとんどないから」って言われたよ。

日本語を英語に訳す時、どちらとも取れるあいまいな表現が一番難しいみたいだ。
その人の性格までわかって初めてどちらの表現がその人の意見であるとわかるもので、急に通訳だけの関係でそれを読み取るのは不可能。 だから誤訳になることも多いと。

ストレートに言うには、相手に対しての気遣いより、自分自身の「自信」の方が重要なんだよ。
それが結果的には相手を気遣うことに繋がっていくことも多い。

もうひとつ例を、
「この仕事を君にやってもらいたいんだが、出来るか?」
上司からそう言われる。

「はい出来ます。任してください。」
と、何人の人が言えるのか?

「はい、わかりました。 とにかく頑張ってみます。」
が精一杯なんじゃないかな?

「はい、ちょっと他の仕事も抱えているんで、難しいですが、やってみます。」
とか、保険をかけてみたりとか。

実は上記の3つとも、「やる」には変わりがない。
でも、表現が大きく違う。
同じやるなら、相手(上司)を安心させてやった方がいいが、そうはいかない。
出来ないかもしれないのに出来ると言って出来なかった時ガッカリさせたり、相手に期待させたりしてはいけないとか都合よく相手を気遣ったふりして自分自身を守っている人も多いんじゃないかな。

上司は部下に期待して、覚悟を決めて仕事をふる訳で、上司が求めているのは「あいまい」ではなく、ハッキリと「出来る」ってことを聞きたいはず。

だから、ストレートに言うというのは「自信」と「気遣い」両方が必要なんだと俺は思ってるよ。

もっと日本人は国際的な「自信」を身につけるべきだと思うよ。
そうすれば、この国際的な戦いに勝ち抜くこともそんなに難しいことではない。

謙遜も大事だけど、自信の方がもっと今は必要だと思う。
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by keijiinafune | 2010-09-24 14:29

 

種まき   

2010年 09月 21日

俺の仕事は「ゲームデザイナー」 ゲームを創っている。

「カプコン」ってゲーム会社で23年もゲームを創り続けているよ。

23年前のゲームと現在のゲームとは「別物」と言っていいほどの差がある。
何が違うかって? 何もかも違っているよ。
内容、規模、感覚、対象、全く違うよ。

しかし、23年前に創っていたゲームに似たものが最近あるんだよな。
「ソーシャルアプリ」って呼ばれるもの。
これって懐かしい匂いがするんだ。

やりたいって思った。 あの感覚、もう一度 初心に戻ってみたくなった。

「コムケン」ってプロジェクトを始めた。
コミュニケーションを広げるプロジェクト。 コミュニケーションのためのゲーム。

俺に出来るのか?って考えた。 でも以前からやってきたゲームなんだよな。
ゲームを経験したことのない、馴染みのない人々が単純だけど面白い「ゲーム」を通じてコミュニケーションを広げていって、仲間を増やしていく。

それが発展して、今は大作映画に負けないような「凄いゲーム」も創れるようになっただけなんだよね。
その結果、ゲーム好き以外を拒絶するようなものにもなってしまった。

「発展」は本当に大切なことだけど、「育成」なくしては「発展」も意味がないのかもしれない。
なんでも「発展」「進化」させることに夢中になり、初心者のケアを忘れがちになるんだよな。

種をまかなきゃ、芽は出ないし、芽が出なきゃ、花は咲かない。
花を咲かせ、それを出荷することに夢中になり過ぎて、種をまくことを忘れてたら、未来がないことにその時点では気付かないもんなんだ。

「コムケン」がやろうとしているのは「種まき」
ゲームの面白さに気づいてもらい、ゲームに慣れ親しんでもらう「アプリ」を創っていきたいとおもてる。

「育成」にもその後の「発展」にも力を入れ、ゲームが「衰退」しないようにしたいと思う。

まぁ、堅いこと言ってるけど、もっとシンプルに表現すると「面白いこと」をなんでもやっちゃうってことかな。
「面白いこと」は初心者でもベテランでも説明不要だもんね。

「面白いこと」の追求を忘れない限り、「ゲーム」は死なないよね。

がんばろ^^
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by keijiinafune | 2010-09-21 09:59

 

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