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ストレートな表現   

2010年 09月 24日

ストレートにものを言う。
難しいことだと思う。 とくにこの日本では。

回りくどい表現や、あいまいな言葉、本音とたてまえ。
日本には難しいルールがいっぱい。

海外でも同じようなこともあるけど、日本はかなり特殊だと思うよ。

日本語で、なにかを断る時、どう表現するか。

「お茶でもいかがですか?」

「いえ、結構です。」 もしくは、「いいです。」

決して、「いりません。」なんていわない。
もちろん、親しい仲や、子供はそんな風に言うけど、ちょっと丁寧に接しようとすると、こういった回りくどい言い方になる。

この表現を英語に直訳したら、「NO」ではなく、「GOOD」になるはずだよね。

相手の気持ちに気遣いした日本語ならでは日本人の良さを表した表現であるのは確かだと思う。

しかし、国際社会で生きて行く時、これでいいのか?って感じることも多い。
良いのか悪いのか言葉ではどちらとも取れる表現では、外人には伝わらないことが多いのだ。

ゲーム作ってて、相手を気遣いして、良くないものを「GOOD」って表現したら、勘違いして当然。
ダメなものは「NO」「BAD」でいいんだ。
もちろん言い方はある。 偉そうに言ってはいけないが、あいまいはもっといけない。

以前、通訳してくれた人に何度か言われたことがある。
「稲船さんの通訳はとても訳しやすい」と。
なぜ?って聞いたら、
「日本人特有のあいまいな表現がほとんどないから」って言われたよ。

日本語を英語に訳す時、どちらとも取れるあいまいな表現が一番難しいみたいだ。
その人の性格までわかって初めてどちらの表現がその人の意見であるとわかるもので、急に通訳だけの関係でそれを読み取るのは不可能。 だから誤訳になることも多いと。

ストレートに言うには、相手に対しての気遣いより、自分自身の「自信」の方が重要なんだよ。
それが結果的には相手を気遣うことに繋がっていくことも多い。

もうひとつ例を、
「この仕事を君にやってもらいたいんだが、出来るか?」
上司からそう言われる。

「はい出来ます。任してください。」
と、何人の人が言えるのか?

「はい、わかりました。 とにかく頑張ってみます。」
が精一杯なんじゃないかな?

「はい、ちょっと他の仕事も抱えているんで、難しいですが、やってみます。」
とか、保険をかけてみたりとか。

実は上記の3つとも、「やる」には変わりがない。
でも、表現が大きく違う。
同じやるなら、相手(上司)を安心させてやった方がいいが、そうはいかない。
出来ないかもしれないのに出来ると言って出来なかった時ガッカリさせたり、相手に期待させたりしてはいけないとか都合よく相手を気遣ったふりして自分自身を守っている人も多いんじゃないかな。

上司は部下に期待して、覚悟を決めて仕事をふる訳で、上司が求めているのは「あいまい」ではなく、ハッキリと「出来る」ってことを聞きたいはず。

だから、ストレートに言うというのは「自信」と「気遣い」両方が必要なんだと俺は思ってるよ。

もっと日本人は国際的な「自信」を身につけるべきだと思うよ。
そうすれば、この国際的な戦いに勝ち抜くこともそんなに難しいことではない。

謙遜も大事だけど、自信の方がもっと今は必要だと思う。

by keijiinafune | 2010-09-24 14:29

 

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